寛永2年創業の老舗旅館。
明治12年に建てられた明治棟は西洋建築と数寄屋造りが融合する、意匠を凝らした建物。その隅々に当時の職人の技術の高さがうかがえる。この建物は稀少な擬洋風建築として、現役の旅館としては全国で初めて国の重要文化財建造物に指定されている。
またこちらの宿のもうひとつの魅力は温泉の質感!源泉より自噴する生粋の温泉は「真綿にくるまれるような湯」と評される、まろやかで肌にやさしい湯。内湯は、天井が高く、ノスタルジックな雰囲気漂うタイル風呂。季節を感じながらいい湯が満喫できる露天風呂も!
歴史と自然、そして何より代々受け継がれるおもてなしの心に癒される老舗旅館で、しっとり落ち着く大人の休日を過ごしてみては?
・・・館内のいたるところに散りばめられた先人の知恵と技・・・
*最高水準の職人芸が息づく窓
明治初期に建てられた明治棟3階の窓は上下に開閉するタイプで、
全開はもちろん好きな場所で固定できる。
これは当時国内でも最高水準の技術を誇っていた小田原の建て具職人によるもの。
使いやすく、窓外の景色や明るさの調整も思いのままという粋な計らいが汲み取れる。
*階段の明かり取り
螺旋状階段に細工を施し、階段の明かりが部屋をほどよく照らすようにしたアイデアが見られる。
*さまざまな障子格子
明治棟の障子格子は、部屋ごとに模様が異なるほどバリエーション豊か。中には見る位置によって模様が変わって見えるだまし絵のような格子もあり、職人のユーモラスなアイデアと技を感じることができる。